6月の東海大学オープンキャンパスに参加した際に分かったことですが、今年は特別選抜の英語の過去問は配布しないようです。ただし閲覧は可能でした。
今回は、英語の過去問を閲覧した私の所感、また特別選抜で受かった学生さんから伺った話を記します。受験を検討している方の参考になれば幸いです。
まず、2025年度の英語で傾向の変化はあったのか。
結論:ありません。受験者は2024年度までの過去問を解いて十分に研究しておきましょう。みすず学苑中央教育研究所さんが過去問集を出しているので利用するとよいでしょう。ただし解答が間違っていることもあるので少し注意です(AIも使いながら丁寧に読み込んで行くと、誤答と言い切れるものがあります)
過年度と同様、2025年度も「大学で医療系の論文を読み込んでいた学士」を前提に作問されており、大学入試レベルを遥かに超える英文です。英語力はもちろん、生物や医学の知識がないと解けません。文系出身者は生物を学ぶ必要があります(できれば化学も)。
これと比べれば一般入試の英語はかわいいものです。一般はあくまで高校生が読めるレベル感に設定されていることが分かります。
具体的な中身は下記の通りです↓
大問1
長文/800字ほど/穴埋め3問/下線部一致1問/内容一致6問/教皇クレメンス7世が、毒への恐れからイタリア人外科医カラヴィータの解毒剤を死刑囚で試してみた話。
大問2
単語テスト10問/医系単語が多い
大問3
長文/1000~1200字くらい/内容一致5問/reflexについて/関節・骨・神経などのイラストつき/医学の教科書そのまま
大問4
長文/500~700字くらい/内容一致6問/タイトルは” Molecular Biology Of The Cell”(細胞の分子生物学)/LDLの話/医学の教科書そのまま。
大問5
長文/2000字以上。長い!本文はA3で4ページ強の長さ/内容一致中心で13問/主語はIの随筆文
これだけ長いと「こんなの読み切れない!情報構造を素早くつかんで、時に飛ばすくらいの読み方をしないと終わらない。合格者もそうしているに違いない」と思うかもしれませんが、合格した受験生(以下、便宜的にA君とします)に訊くと、それほど飛ばし読みはしていません。
A君いわく、
・特別選抜は慶應出身の子が多い。慶應は小論文が必要な学部が多く、大学受験時にみっちりと鍛えていることが影響してるのかもしれない。大学名で差別することは無いと思う。
・早稲田もちらほらいる
・自分は文学部出身で、読解力には自信があった。武器は英語と国語。
・東海の特別選抜がNGなら帝京の受験を予定していた。
・帝京の英語と国語はそれぞれ9割は見込めた。後は生物を仕上げればOK、という感じだった。受験したら受かった自信はある。
・「小論は差がつかない」と言われることもあるが、自分は絶対に差がつくと思う。
「帝京の英語と国語はそれぞれ9割は見込めた」という点に着目。実際に解いてみると分かりますが、9割はなかなか届くものではありません。かなりの実力者で、全統記述の偏差値で言えば軽く70オーバーの読解力を持っていたはずです。
2025年度入試では、
志願者 146
受験者 138
一次合格 21
最終合格 6
という結果です。去年は志願者が200名を超えていたので随分減っています。原因の一つとして「東海の特別選抜は対策が難しい」ということが認知されてきているのではないでしょうか。特別選抜の英文は一筋縄ではいきません。この英語を攻略できる方ならば一般入試の英語は楽々合格点が獲れます。もちろん受験生の特性にも拠りますが、私は東海の特別選抜一本に絞るよりも、一般入試(特に帝京)を視野に入れた受験戦略を立てる方が良いと考えます。
また、定員10に対して今年の最終合格は6名。大学が求める基準に達しなければ合格者を出さない、という方針は以前から一貫しています。2次の面接は240点ですが、100点に満たない受験生も多いようです。大学側も「18歳の子を想定している面接ではありません。厳しい面接だと思って下さい」と明言しています。
この入試を検討している受験生は、英語には一定の自信があることでしょう。実際問題として、英語を人に教わるレベルの受験生は東海の特別選抜には向きません。
一方で生物・化学の効率的な習得については指針を持っていないかもしれません。メディセンスでは随時相談に応じておりますので遠慮なくお問い合わせ下さい。
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